冬の山登り

三田市最高峰「大船山」




 この冬は異常に雪が多い。観測史上最大の積雪量といった地も多いという。というわけで、なかなか釣りとツーリングをメインに構成している当HPとしては非常につらいものがある。まあHPを更新するために、わざわざ釣りやツーリングの計画を立てるというのは本末転倒なので、そんな気はさらさらないが、やはり気になるところではある。(本音を言えば、このクソ寒い中、釣りやツーリングをしても楽しくないから、しないだけであるが・・・・。)

 そんな感じで活動的でない日々を送っていた頃、折しも私と長男以外すべてがインフルエンザにかかってしまったのである。そんな中で家に籠もっていては、まるでバイキンがウヨウヨ飛び交っている中に、どうぞうつしてくださいと言っているようなものなので、息子と二人、脱出を試みる。一応今回の大義名分は、「せっかくの休日なので息子に気分転換の休養を与える」ということである。 でないと「高熱を出してウンウンうなっている妻子をほったらかして、親爺1人が遊びほうけている」ということになりかねないもんね。そうなりゃ、あとあと大変な事態を招く恐れが生じるかもしれない。たとえば釣り禁止令とか・・・・。だからその趣旨だけは、鬼ヨメにはっきりと伝えておく。


 決定するやいなやザックを担いで一目散に家を飛び出し、まずはコンビニでおにぎりやお茶など、軽く食料を買い込む。そして目指すは兵庫県三田市最高峰の大船山である。標高わずか653mほどしかない低山ではあるが、兵庫50山に数えられており、綺麗な三角錐の形をしている。そしてそのとんがった先に神々が降臨されたという伝説がある。以前からこの近くはよく訪れて気になってはいたが、なかなか登る機会には恵まれなかったので、今回が初挑戦である。


 実はこの日、朝起きると雪がうっすらと積もっていた。平野部ではすぐにその雪はとけてしまったが、やはり山間部では残っていたのである。そのことをすっかり忘れていた私たちは、登り口から雪に覆われた道を歩くことになってしまった。まあそんなにたいした量ではなく、綺麗な雪景色を楽しめるほどなので、気にせず登り出す。


 登りだしてすぐに、あるおじいさんに出会った。肩からは鉄砲をぶら下げている。どうやらを狙って山入りしたようである。息子はホンモノの鉄砲を見るのが始めてなので、嬉々として近寄って話し始める。やはりこのあたりには、まだまだ猪がたくさんいるとのことであった。 そりゃ一山越えて篠山市にはいると、そこはボタン鍋が特産なのだから、猪がいても決して不思議ではないのだ。 ただ、今日は、少なくとも自分たちが歩く前には出現してもらいたくないものである。

登り口から雪・・・・・。 このため池の向こうから山に入る。


 3つのため池をすぎると、本格的な山道になった。いきなりデンと子供が作ったと思われる火の用心の看板が出現し、そこから奥へと登り始める。足下は雪と落ち葉で滑りやすいものの、快適な登りだしである。 周りには人影は全くなく、なんとなく心細くはなるが、こんな雪の山にも先行者がいるようで、足跡がくっきり雪の上に残っている。どうやら道を間違えてはいないようだ。息子がそろそろ疲れてきたようで、「とうさ〜ん、疲れたぁ〜。」とうなっている。休憩してチョコレートやビスケットを囓る。息子が「父さんはなぜそんなにどんどん登れるの?」と聞いてくる。ほんとは私もゼイゼイいっているのだが、そこはオヤジの威厳を見せるべく虚勢を張って、「そりゃ、鍛え方が違う。父さんのようになりたけりゃ、日々たゆまぬ努力と精進が必要なのだ。」といったようなワケのワカランことを言っておく。信じたのか見透かしているのか、息子の表情はビミョーである。途中で1人年輩の方とすれ違ったが、その人は「きれいな雪ですね。」と声をかけてくれた。こっちとしては「雪で大変ですわ!」と言いたいところなのだが、息子の手前、「いやぁ〜、ほんと、雪景色の山は最高ですね。」と強がっておく。

ぼく、疲れたよぅ・・・・。 波豆川からの登山道との合流点


 さて1時間ほどで波豆川からの登山道との出会いに着く。ここには足跡の主が3人休憩していた。 年輩のご夫婦と息子さんのようである。軽く挨拶をしてここからさらに山頂を目指す。道は狭く急坂になり、ところどころ雪にすべり、苦労しながら歩いていたところ、突然息子がギャッと言ってひっくり返った。あ〜あ、はでに転んだものである。まあたいしたことはないので、そのまま上を目指す。

さらに険しい道が続く。 頂上まであとちょっと!


 やっとたどり着いた山頂には三等三角点があり、そこには「磐境(いわさか)」跡が残されてあった。 ここに降臨された神々をお迎えしたようだ。軽く参拝した跡、周囲の景色をあらためてじっくり眺めた。ここからの展望はすばらしい。よく登る山である羽束山を見下ろし、六甲連山の向こうには大阪が見える。 遠く彼方に見えるの播磨灘か?

 ここらへん一帯はかつて湖だったらしく、この山自体はその湖に浮かぶ島だったらしい。その島に船をつなぐ木があったらしく、それが大船山の名前の言われであるそうだ。

神々が降臨されるという 磐境 羽束山を見下ろす。向こうは六甲山系。
下界がちっちゃく見えます。 この場所ですべってころんで!


 そこでザックの中の食料をとりだし、綺麗な景色を見ながらの昼食とする。美味! 自然の中で食べたら、どうしてこんなに旨いのかなあ? ふと見ると、前の磐境に息子が手袋を干している。この罰当たりめが! 神さんにおこられるぞ!とたしなめた。そのせいかどうかは知らないが、下りで息子はなんと7回もすべってころんで、であった。オヤジも管理不行き届きを罰せられたのか、一度派手にひっくり返ってしまった。あ〜あ、似たもの親子やなあ・・・・。

 下山後、つくしの里でぜんざいを食べる。甘〜くてあったかいぜんざいが腹に収まった途端、強烈な睡魔が襲ってきた。眠気と戦いながらかろうじて家までたどり着き、サッとシャワーを浴びて爆睡した。

 隣の部屋では、嫁さんと他の子供がインフルエンザで寝ていた・・・・・。

大 船 山


                                                         (2006.2.5)



 

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