花の浮島 礼文島へ



 学生の頃バイクで北海道をさまよっていたとき、礼文島にある○○YHとして有名な「桃岩荘」に泊まったことがある。まるで洗脳されたかのように歌って踊ったことが懐かしく思い出されるが、今も健在なのか? まあ今さら40半ばのオッチャンになってYHに泊まる気もないが、礼文島にはもう一度行ってみたい・・・・。 そんな思いでこの夏、北の孤島・花の浮島「礼文島」を訪れた。


 宿については、迷うことなく決定したのは『民宿スコトン岬』である。「スコトン」というのはどことなく「スカタン」とか「スットコドッコイ」を連想させる独特な名前だが、このスコトン岬という地名は知る人ぞ知る日本最北限の岬なのである。


 ところがこの「最北限」という言葉がまたまぎらわしい。「最北端」なら、誰もが知っている宗谷岬である。ではどう違うか・・・・。実は私は知らない。地図的には微妙に宗谷岬の方が北に位置しているのは事実である。だが「宗谷岬の碑」さえなければ、気づかないうちに車で通り過ごしてしまいそうな宗谷岬に対し、礼文島の最北端にあり見るからに海に突きだしたこのスコトン岬の方が、いかにも最果ての地のイメージにぴったりするのは事
実である。

 さらにその突きだした岬の絶壁の崖にへばりつくようにして建っているのが、この「民宿スコトン岬」である。元は番屋だったのだろうか、よくもまあこんなところに建てたものである。岬の展望台には「この下には民家があるから、決して石を投げるな」といった内容の看板が立ててあったが、その一軒家がこの民宿スコトン岬である。今回はその民宿の中でも最も北に位置する部屋「漁師」に泊まらせていただいた。つまりその日、日本で誰よりも一番北にいたのはうちの家族だもんね! といった変な優越感(?)を持つ。


日本最北限の宿 岬の先端に建つ宿


 まず窓から外を見てビックリ! もちろん目の前には海が広がるのだが、それが異様に近い。 シケの日なんかは波をかぶるのではないだろうか? そしてなんとその海には、アザラシが数十頭群れていたのである!!目の前の岩場にはたくさんのアザラシがごろごろ昼寝をしているし、海には海坊主のような頭が無数に浮かんでいる。向こうからもこっちが見えるようで、何とも愛嬌のある顔で、皆が皆、こっちを見つめているのだ。いやぁ、こんな情景はいまだかつて見たことがない。これだけでもはるばる礼文島までやってきた値打ちがあるというものだ。

岩場で寝そべるアザラシの群


海坊主のようなアザラシたち・・・・。みんなこっちの様子を見ていました。


 夕食は新鮮な海の幸を豊富に使ったものばかりで、もう幸せそのものであった。とりわけウニは絶品である。目の前にはウニがゴロゴロしているらしく、事実夜明け頃には漁師の舟が集まってきて、ウニ漁をしている姿が窓から見えた。可愛そうにアザラシどもは漁師に追い払われて、どこかへ行ってしまった。やはりアザラシより人間のほうが厚かましいようだ。それをウマイウマイとただ食うだけの私が言えた筋合いではないが・・・・。


 礼文島に来たからには絶対にしなければならないのは、自らの足での島内散策である。「花の浮島」と呼ばれるこの島は、東側に一本の幹線道路があるだけで、西側には車が通れる道はほとんどない。そしてそこに行かなければこの島に来た意味がない、と思う。散策道も「愛とロマンの8時間コース」をはじめ、いろいろ整備されている。我が家には幼稚園の子供もいるので、ちょっと無謀だったかもしれないが、初日は「愛とロマンの4時間コース」、2日目は「桃岩コース」を巡ることにした。


 今年はなぜか8月に入ってからガスのかかる日が多いらしく、この日もそうだった。白い霧がうっすらとかかっているので真っ青な空と海は見られなかったが、霧の中に咲き乱れるこの島独特のお花畑の中を彷徨っているとひょっとしたら天国とはこのようなものなのかなあと思ってしまう。「あかんあかん、まだまだせなあかんことがようさん残っとるさかいに、こんなとこでのんびりでけへんわ」といったような、たわいもないことを考えながらひたすら歩く。(個々の風景は写真で紹介しますので、文章表現は割愛します。)

愛とロマンの4時間コース起点    
     
     


 そしてフェリーの時間までには3時間ほどあったので、タクシーで桃岩展望台、元地海岸、地蔵岩等を見て回り礼文島をあとにした。

澄海岬(すかいみさき)    
    猫 岩
桃岩(250m あるそうです) 地蔵岩 ウニ!


 花の最盛期の頃は数十万人の観光客が訪れるらしいが、まだまだ手つかずの自然がそのまま残っている楽園である。何年か、または何十年か後にまた訪れようと思うが、そのときにも変わらない姿で残っていることを切に願う。



 

戻 る

 

トップに戻る


釣れても
釣れなくても

ツーリングクラブ
【男神】

酒 と 肴

  自転車に乗って

おっちゃんの独り言