ETC高速1000円の恩恵 2

「おいでませ山口へ」 秋芳洞・岩国・木部谷温泉への旅




 またまたそわそわと、私の旅心がうごめき始めた。やはり私は根っから旅が好きなのだ。見知らぬ所へ気の向くままにさまよいたいという願望が、またまた強く芽生えてきたのである。おまけにETC1000円乗り放題という、私にとっては過去最高の追い風が吹いている。というわけで、オッサン道楽第3弾『本州最西端の旅』を実行する。


 今回のテーマは『おいでませ、山口へ』である。今まで何度か行ったことはあるが、そのほとんどが「通過地点」としての位置づけだった。一度だけ職場の旅行で「目的地」として行ったことはあるが、ただただ温泉に浸かってフグを食うという目的だけであって、実質はほとんどその土地に触れてはいない。ということで、今回は山口県散策である。


 6月12日の金曜日、仕事を終えて少々自宅でくつろいでから、末の息子と2人、中国道を一路西へ向かう。目的地は山口県の美祢ICである。というか、降りるところはそのICだが、途中で眠くなったところが本日の終着点で、そこで車中泊をして、翌朝目覚めてから高速道路を降りる予定である。


 金曜の夜なのに、兵庫県を越えるあたりからはもう、完全に貸し切り状態である。対向車がたまにやってくるが、それ以外はほとんどハイビームで前方を照らしている。山間部を通る高速道路なので、周りの明かりもない。助手席では息子がスヤスヤと眠っている。ただただ淡々と・・・・、そういった走りで距離を稼ぐ。結局は美祢IC直前の「美東サービスエリア」まで快調にとばし、3時前にソバといなり寿司を食って眠りにつく。シュラフにくるまると蒸し暑くて寝苦しいが、いつのまにやら眠りについていた・・・・。


 朝6時前に目覚める。時間にして3時間。決して長く熟睡したとは言えないが、渓流釣りならいつものスタイルである。息子を起こし、まだ半分寝ぼけている息子の顔を洗わせ、秋吉台に向けて出発する。 秋吉台に着いたのは7時半。秋芳洞は8時半からオープンするので、それまでに秋吉台を散策する。小3の息子はまだまだ寝ぼけているので、ちょうどいい運動だ。ぐるっとかなりの距離を歩く。息子はヘロヘロになりながらも、やっと脳みそは目覚め始めたようだ。すると今度は「お腹が減ったよぅ・・・。」とむずかりだす。まだまだ幼児みたいな奴だ。というわけで8時半から開いていた店で朝食とする。「山口名物瓦そば」をいただく。瓦の上で焼かれた緑色のソバにネギや錦糸卵、エビなどをトッピングし、ダシにつけて食べる。まあ、なかなか旨い。だが朝食からこのようなものを食べるのはちょっと贅沢かも? 店の人も変な客だと思ったようだ。


山口名物 瓦蕎麦

秋吉台@

秋吉台A


 その後、9時頃から秋芳洞に入る。開場して最初の客が一段落した頃なのか、なかはガラガラであり、ちょっと不気味で恐いぐらいである。僕は以前に一度来たことがあるが、初めての息子はちょっと不安そうな顔をしている。だがそのうち慣れてきて、100枚皿のあまりの美しさに感動してからは、キャッキャと喜んでいる。やはり天下の秋芳洞、幼心にも強烈なインパクトがあるのだろう・・・。


百枚皿

黄金柱

クラゲの滝のぼり


 じっくりと秋芳洞を見て回った後、角島に向けて車を走らせる。角島というのは山口県北西部にあるちっちゃな島だ。角島大橋ができてから新しい観光地として脚光を浴びているようなので、一度はこの目で見ておこうということで、ここも今回のポイントとした。島に架かる無料の橋としては日本第2位だそうで、真っ青な海と夕日が最高!ということであった。だが生憎この日は曇りで、残念ながら青い海は見られなかった。というわけで食い気に走る。ホタテイカ焼きサザエの壺焼きを食べる。一つ100円という普通では考えられない安さで、とってもうまかった。


 その後、津和野といった歴史の舞台になった場所をうろつく。どちらも有名な観光地だから見どころも多いが、個人的には尼子と毛利が熾烈な争いをした跡地の方が、血が沸き肉が踊る・・・・。


角島大橋

萩城 (指月城)

津和野にて (紙漉)


 そして今回の宿泊地、「木部谷温泉・松乃湯」に向かう。ここは津和野から車で30分ぐらいの山奥である。そこにポツンと一軒の温泉宿があり、なんとそこには山陰で唯一の間歇泉があるのだ。 私は今まで間歇泉は見たことがない。そしてそこからわき出る温泉は無色透明だが、空気に触れるとまるで泥水のように赤茶けた色に濁ってしまう。そしてその効能は素晴らしく、湯治場として長く栄えてきたそうだ。 到着したのは5時過ぎだったが、食事は6時から、そして風呂は7時半までと、えらく早くに設定されている。まあ早くついたから良かったものの、予約段階で教えといてもらわないと、場合によってはメシ抜き、フロ無しになってしまいそうだ。 とりあえず、まずはひとっ風呂浴びる。湯は透明度ゼロ! 全く見えない。そしてねっとりとした濃厚な湯は、いかにも体によさそうだ。ためしに泉口から少々飲んでみたところ、何とも言えない苦みと不味さ! でも確かにお湯は生きていると実感できた。

間歇泉・・・およそ25分間隔で、源泉を吹き上げるその様子

 
 


 実は私は、温泉津温泉でのタワシ事件以来、タワシマッサージにはまっている。100均の亀の子タワシで、ところかまわずこすりまくるという単純明快な健康法だが、何とも言えない快感を感じる今日この頃である。そしてその恩恵かどうかは知らないが、「最近体つきがすっきりしたね」3人もの女性に言われたのである。娘からはあいかわらず「メタボとうさん」と呼ばれてはいるものの、3人ともなれば、たまたまの勘違いということではないだろう・・・・。


 ということで、ここでもタワシにたっぷり石けんを付け、全身をこすって洗う。いやぁ、快感・・・・。温泉とタワシ効果で、体中の血の巡りが活発になっていくのがわかる。


 夕食はどれもこの旅館のおばあちゃんが手作りで用意したもので、どれもが旨い。この時期のの塩焼きは頭からガブガブかぶりつき、煮物はゴマ油の風味がして食欲をそそる。また季節はずれではあるがボタンの小鍋も旨いし、おばあちゃん特製の牛乳豆腐も、ねとっとした食感がすばらしい。そしてそれらをアテに飲む湯上がりのビールは最高である・・・・。


 宿は二階建ての新館が隣に建てられており、上下3部屋ずつのこぢんまりしたものだが、新しくてきれいなので気持ちが良かった。そして9時ともなれば、もう真っ暗で周囲には何もない。昨日は車中泊で睡眠不足だったので、寝ころんだ途端に爆睡する。



 清々しい目覚めで、翌朝は始まった。息子と早朝の散歩し、そして谷水を沸かしてコーヒーを飲む。そして朝風呂としゃれ込んだ。その後の朝飯も旨い。夕飯同様、素朴そのものである。そして食後にもう一回湯に浸かり、そして岩国を目指して出発する。


 岩国は吉川家が代々城主をつとめた城で、3代目があの有名な錦帯橋を作り、城下町として栄えたところである。ということだが、その有名な錦帯橋を私は知らない。今回の旅の、最後の見どころである。宿から順調に車を走らせ、11時頃に到着する。大きな河原の駐車場に車を停め、橋を渡る。木造の立派なものだ。今のは4代目の橋らしいが、前の橋はおよそ二百数十年間、川の増水にも流されることなく、町のシンボルとして存在し続けたそうだ。そしてロープウェーで山頂の天守閣まで登る。山頂駅までは時間にして3分ほどだが、そこから山道を少々歩き天守閣へ行く。中は刀剣などが展示されており、天守閣頂上からの景色はすばらしく、眼下に広がる岩国市街が一望できた。


錦帯橋にて(山頂は岩国城)

錦帯橋 @

錦帯橋 A

岩国城 天守閣

天守閣より

「武蔵」 VS 「小次郎」  ?


 降りてから息子の言うままに「むさし」という店でアイスクリームを食べたが、ここは結構有名な店らしく、なんと100種類のソフトクリームが用意されていた。一番人気の「北海道バニラ」を食べたが、そのすぐ近くには「佐々木小次郎」という名のアイスクリーム屋があって、お互いがバチバチと火花を散らしていた。ここ岩国は、巌流佐々木小次郎の出身地で、舟島での「宮本武蔵」との決闘で敗れたとされるが、こんなところでアイスクリームの戦いを繰り広げているとはねぇ・・・・。


 そしてその「むさし」で岩国名物「岩国寿司」と、地鶏の炭焼きを注文した。「岩国寿司」はちらし寿司の押し寿司といった感じで、もっちりとした食感を楽しみながら、レンコンとニンジンの酢の物と一緒にいただいた。けっこう旨かった。地鶏は息子が全部たいらげてしまい、私の口にはほんの少ししか入らなかった・・・・・。


 さて、帰路である。行きは中国道を通ったので、帰りは山陽道で帰る。時間帯が違うから当たり前ではあるが、行きの中国道と違って、はるかに交通量が多い。そして私のようなETC1000円の恩恵を受けようとしている連中が多いのか、土日にしか乗らないドライバーが多いようで、ヘタクソな車が混雑の原因になりそうな走りをしている。事故に巻き込まれたらアホらしいので、慎重に走る。といっても全体としてかなりペースは速い感じがした。 そしてまたまたじゃ〜〜〜ん! 降りるときに表示される1000という数字には感動する。頼むから2年限りじゃなく永遠に続けてくれ〜。


                                                         (2009,6.15)

 



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