娘と沖縄ふたり旅

(2017  10/20〜10/23)




 今からおよそ2ヵ月前、10月20日から3泊4日で、なんと娘と二人っきりで沖縄旅行に出かけることになった。娘といってももう大学2回生である。「なんでまたオヤジと二人っきりで」と思われる方もいらっしゃるだろう。中には「娘という名の彼女だろう」といったいかがわしい想像をされた方もいらっしゃるかもしれない。でも正真正銘、実の娘である。詳細はともかく、ひょんなことから初の娘と二人旅に行くことになったのである。

いざ、沖縄へ!

茶色のカローラアクシオ『わ!』



 伊丹空港から出発し、那覇空港へ。その後はすべてレンタカーで、自分の好きなところを巡るといった旅である。まず初日は夕方に到着し、レンタカーで宜野湾にあるステーキハウスで夕食にする。那覇からしばらくは三宮や梅田のような都会で、交通量も多く、暗くなってから慣れない道をレンタカーで行くのは、多少緊張感を伴った。そして到着したステーキハウスに入ってまず驚いた。壁というか天井というか、あらゆるところに名刺が貼り付けてあったのだ。いかに多くの客が来たかという証であるが、さて中に入ってみると、いきなり置いてある物や飾ってある物が異国情緒満点で、度肝を抜かれた。米兵か観光客かわからないが外人さんも多く、飛び交う言葉も様々である。しばらく待った後で案内された席では、パフォーマンスも素晴らしく、美味しくてボリュームたっぷりのステーキをいただいた。到着早々最高に満足する夕食で、今回の旅はきっと素晴らしいものになるに違いない、そんな予感をあとにホテルへ向かった。今日のお宿は「みゆきリゾート」である。ホテルは海の上に建っているのかと思うほど海に面しており。大浴場はプールのような作りと雰囲気で、部屋も大きく清潔でこれまた大満足。明日に備えてゆっくり寝ることにする。実はこの日から台風が接近していて、明日以降の計画がとても大切になる。下手をしたら、せっかくの旅の思い出が雨しか残らないことになってしまう。既に暴風警報が発令されていた・・・・。

いただきまーす。

すべて名刺!



 翌朝、予想に反して太陽が顔をのぞかせていた。昨日の予報では、今日は一日「美ら海水族館」で過ごすしかないかと思っていたが、今がチャンスである。そこで天気のいいうちに、古宇里島まで直行することにする。ここはCMにも使われた風光明媚な島で、その島に架かる橋は、真っ青な海の中を通過して天につながるかと思うような絶景である。台風接近でダメかと諦めていたが、傘をさすこともなく、なんとか青い海も白い橋も見ることができた。日頃の自分の行いの良さを実感する。

 島を一周したところ、風はかなり強いものの、まだ雨は降っていない。そこでこのチャンスに、もう一つ行きたかった世界遺産の「今帰仁城(なきじんぐすく)」へ向かう。首里城をはじめとする多くの沖縄の城が世界遺産に指定されているが、そのひとつであるこの遺跡には、なんとなく心が引かれていた。そして到着すると、なんとも騒々しい音が響き渡っていた。もちろん人工の音ではないが、今まで聞いたことのない音というか鳴き声というか・・・。どうやらの大群のようではあるが、今は10月でもあるし、本州では聞いたことのない鳴き声である。田舎で育った私は、アブラゼミでもニイニイゼミでも、蝉なら何でも聞き分けられる耳を持っている。子供の頃にはいなかったクマゼミも、最近はよく見かけるのでその鳴き声は知っている。でもそれらのどれでもない鳴き声が、今を盛りとばかりに大音響を発している。どうも気になる。

 たまたま入場券売り場に、「無料ガイドご希望の方はどうぞ」と書いてあったので、お願いすることにした。その方はとても親切で、丁寧な説明と普通なら行けないところまで案内してくださったので、深く理解することができた。恥ずかしながら私はあまり沖縄の歴史には詳しくない。でもその説明で「なぜこの城がこのあたりにできたのか」、「城が落ちた後はどのような歴史をたどったのか」などを詳しく知ることができた。その他天然のシークワーサーを取ってその場で味わわせてもらったり、旧道を通らせてもらったり、天然記念物のカタツムリを見つけてもらったりと、貴重な体験をさせていただいた。島袋さん、本当に有難うございました。そしてあの蝉は「オオシマゼミ」ということも教えていただき、すっきりした気分で今帰仁城を後にした。

古宇里島へつながる橋。絶景・・・。



沖縄に来たらオリオンビールだね。(笑)

古宇里島

島のフルーツ@

島のフルーツA スター

島のフルーツB ドラゴン

世界遺産『今帰仁城跡』

『今帰仁城跡』の見事な石垣

天然記念物のカタツムリ

フウリンブッソウゲの花



 その後、沖縄に来たからには絶対に食べようと思っていたソーキそばを食べることにする。たまたま立ち寄った店なのだが、どうやら人気のある店のようで、ひっきりなしに客が立ち寄り、仕込みの分が売り切れたらすぐに閉店していた。まだ昼を過ぎたばかりなのに。ソーキとは骨付きの豚肉の角煮で、それを太めの腰のあるそばの上にのせてある。「名物に美味いもん無し」というが、この名物は美味かった。娘も私も、ペロッと平らげる。その後は「美らうみ水族館」へ。沖縄に来たからには、やはりここははずせない。台風が接近している今日は、観光客の誰もがここを目指してやってくるだろう。案の定、大勢の人が押しかけていたが、まずは駐車場でビックリした。見る車見る車すべてが、「わ」「れ」ナンバーなのだ。レンタカーのナンバーが「わ」か「れ」というのは知ってはいたが、これほど勢揃いしたところは見たことがない。そういえば宿の駐車場にもレンタカーが並んでいたが、その比ではない。ここまで並んだらそれはもう圧巻であった。ちなみに私のレンタカーは「カローラアクシオ」、それも茶色である。まあ自分で買うことはまずない車か・・・笑。

これが名物『ソーキそば』



 水族館というか海浜公園というか、だだっ広い敷地の中で、水族館へたどり着くのは一苦労であった。その水族館では2匹(匹というべきかどうか・・・。)のジンベイザメマンタをはじめ目を引く魚たちが数多く泳いでいたが、ちょうどジンベイザメの餌やりを見ることができた。あの巨大な魚がちっちゃいオキアミを大量に食べている。歯ごたえや食感なんて皆無で、すべて呑み込んで鰓で濾しとって胃袋に収め、海水だけ外に出すといった食べ方で、そのおこぼれを狙って大量の魚が乱舞していた。ところがそのなかで、もう一匹のジンベイザメだけは悠然と泳いでいた。餌などには目もくれずに。おそらく時間によって、一匹ずつが交代で食べ分けているのだろう。というか、そのようにしつけられているに違いない。でも目の前にある餌に見向きもしないで我慢するというのは、人間以外にはなかなかできることではなく、相当高度な頭脳の持ち主に違いない。ジンベイさんはとっても賢いのだと改めて知った。

ジンベイザメ。多くの子分を引き連れていた。

海のギャング『ウツボ』

クエ

ウミガメさん

ローニンアジ

ジンベエさんのもぐもぐタイム!



 外に出てみると、台風はかなり近づいてきたようで、もの凄い風が吹いている。やはりいいタイミングで屋内に避難できたようだ。後は車に乗って宿を目指す。本日も連泊で同じ宿である。ただせっかくなので、宿の近くにある万座毛ビーチに立ち寄る。象のような奇岩で有名だが、絶壁の上に位置しており、将に暴雨風の吹きっさらしになる。海は轟々と荒れており、凄まじい風により真っ直ぐに歩けない。小さい子供なら崖から吹き飛ばされるかも知れない。それほどの暴風であった。そのあとは早めに宿に着き、娘と二人で宴会をして眠りにつく。

万座毛

ホテルの窓からの風景



 3日目。どうやら予想通り、夜中に沖縄最接近のピークは過ぎたようである。台風は北上しているから、今日は島の南部を観光すれば、より台風の影響は少ないだろうと思って計画していたが、すべて予想通りである。まずは首里城へ。実は私は首里城へは20年近く前に行ったことがある。そのときは復元中だったが、それが完成したという噂は聞いてはいたが、行ったことはない。行ってみると、たしかに守禮門などは以前のままで見覚えがあったが、あとは博物館化しており、旅情はまったくそがれてしまっていた。一通り見て回り、土産を買ってアイスを食べて後にする。その後、やはり沖縄に来たからには素通りしてはバチが当たりそうなので、ひめゆりの塔と平和記念公園に向かう。こういう書き方をすること自体が罰当たりなのだが、昨日の水族館の喧噪に比べ、ふとそう思ってしまった。あまりにもガラガラだった・・・。

守禮門

玉座

復元された守禮門


ブルーシールのアイス!



 実は私の本籍地にある我が家の墓の隣に、尖った墓石が一つある。その故人は沖縄戦で亡くなったと聞いていたが、もちろん会ったことも無いし詳しい関係も知らない。だが同じ名字の親族だということは確かである。平和記念公園にはその人の名前が刻まれているということを聞いたことがあるので、一度確認したいなあと前々から思っていた。

 ひめゆりの塔では、娘がはまったように熱心に展示物を見ていた。実は娘は教職を目指している。同じぐらいの年齢で同じ夢を持った当時のひめゆりたちの姿に、やはり胸を打たれるものがあったのだろう。久々に見る神妙な娘の顔つきであった。平和記念公園ではやはりいたたまれない気持ちになる。焼き殺された日本兵の写真などは、目を覆いたくなった。そして摩文仁の丘でついに見つけた。墓に刻まれた名前と同じ名前を。県別に書かれた碑には、紛れもないその人物の名前が刻まれてあった・・・。合掌。

 やはり沖縄に来たら、というか日本人なら戦争から目を背けてはいけないと、普段は全然意識したことがないことを実感した。北朝鮮のミサイル問題やトランプ大統領の政策から、いやが上にも戦争のにおいが漂ってくるが、やはり何があっても戦争をやってはいけない、そういう思いを強く持ったのであった。ただそれゆえに、ひめゆりの塔の前の土産物屋の強欲ぶりは腹立たしい。後味の悪い土産物屋だった。

 



 さて、沖縄ワールドを訪れ、玉泉洞という鍾乳洞を見物した後、沖縄最高の聖地とされる斎場御嶽(せーふぁうたき)を訪れる。聖なる地なので、最初はビデオを見ながらマナーなどを教えられ、その後散策する。巨岩がせり出すような場所を巡り、その岩の間からは聖なる島である久高島を遙拝することができる。神と先祖を同時に崇拝するような、そんなイメージかなと勝手に創造していた。その後は絶景の知念岬を歩いて回った。海に飛び出した岬は綺麗に整備され、何となく自分が世界の中心にいるかのような、そんな壮大な気にさせる場所であった。この日は中城まで戻り、そこにあるホテルに泊まった。ランクとしてはAランクらしいが、それほど魅力を感じなかった。綺麗ではあったが、やはり私には大浴場のある温泉宿の方が向いているようだ。翌日はレンタカーを返し、那覇空港を後にする。

玉泉洞@

玉泉洞A

みごとな鍾乳石

聖地「斎場御嶽」



 今回は人生初の娘と二人っきりの旅であった。大学生だからもう思春期とは言えないが、やはりオヤジと二人っきりで旅行なんて行ったことがないと、大多数の女性の皆さんはおっしゃるだろう。親父も親父でなんとなく照れくさいものだが、うちの親子関係はちょっと変わっているのか、行ってしまえばそんな意識は全くなく、幼稚園に送り迎えしたときと同じような感覚で旅することができた。それどころか荷造りや書類関係、旅先の細々とした手配など、かつては私がすべて行っていたことのかなりの部分を娘がやってくれた。やはりこいつもそれなりに成長したんだなあと思わず感慨に浸る。ただ那覇空港のベンチで今回の旅の成功を祝して、ということでオリオンビールで祝杯をあげたとき、「昼間っから品性のないオヤジやなあ! あっち行って!」と言われてしまった。やはりこれもそれなりに成長したということか・・・笑。

ハブボール! 精がつくかな?

那覇空港にて

昼酒で祝杯!





 

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