兵庫・鳥取・岡山の県境を彷徨う・・・。
(沖ノ山林道と芦津渓)

(2002.7.20)

 今日は海の日。梅雨も明け、気温も本格的な夏のものとなり、35度という数字も聞かれた。そう簡単に、体温と同じような気温がバンバン出てもいいものなのかねぇ。やはり最近の地球はどこかおかしいのだろう。 というより、地球にとってはガン細胞のような人間の増殖によって、どこか狂わされてしまったのだろうね。今に手痛いしっぺ返しが、きっとやって来るだろう。


 そんな海の日に山に出かけるのは、いかにも私らしい行動である。きっとヘソが、何重にも曲がっているのだろう。鳥取県の「沖ノ山林道」に出かけた。私の持っている地図は少々古いのだが、それには「豪快な山容 急峻な峠道」と書いてあった。思わず戦闘意欲がかき立てられる。そのあと、山菜料理を賞味しようという計画を立てた。


 午前8時に姫路セントラルパークの入り口で待ち合わせをする。そして塩田温泉を横目に見ながら北上し、国道29号線に出る。ここから兵庫県と鳥取県の境である戸倉峠をめざす。途中、道の駅波賀でモーニングバイキングをとって休憩する。500円だった。意地汚くトースト3切れと大量のサラダ、ゆでたまごとソーセージ、そしてコーヒー3杯とジュースを飲む。十分元はとっているだろう。 引原ダムのあたりの景色を楽しみながら、快適にCD90は走っている。ここは通り慣れた道ではあるが、年々良くなっていく。かつては交通の難所であり、特に冬場は雪のために非常に難儀したところである。今なら大雪警報が出ても大丈夫なのでは?


 戸倉峠のトンネルを抜けてすぐに、「落折」という集落に入る。ここは平家の落人部落であり、なんと集落全戸が『平家』姓を名乗っているとのことである。確かに表札はみんな平家だった。その集落の奥に、平経盛主従がが隠れ住み、再挙を夢見ていたというところがあった。そこはいかにも伝説になりそうな、巨岩がごろごろしたところで、どことなくゾクゾクするような雰囲気が漂っていた。。


 ロマンに水を差すようだが、全国に散らばる平家の落人部落のうち、かなりの数が真実ではないということを、誰かから聞いたことがある。つまり平家の子孫だということは、さらに突き詰めれば桓武天皇の子孫ということになるもんね。そうすりゃ、たとえ今、自分たちは奥深い山の中で細々と暮らしてはいても、もとを正せば天皇家の流れを引く由緒ある家系なんだぞ、とハクがつくからね。 

 まあ、そんなしょうもないことは考えずに、はるかな昔にひかれ、ロマンに浸っていた・・・。

平経盛が隠れ住んだとされる岩窟

岩屋堂

沖ノ山林道から望む山々


 そのあと岩屋堂に行く。ここは同じく鳥取の三徳山三佛寺と同様、岩窟内に建てられてある。この様式は全国に3つしかないとのことである。軽く参拝してから、道を進む。ここからがいよいよ、目的の沖ノ山林道である。吉川という集落を抜ければ、延々と山の中を縫う林道の始まりである。幸いなことに舗装がしてあった。道幅は1.5車線という狭いものでブラインドコーナーの連続だったが、突然の対向車にだけは気をつけながら、快調にとばす。目の前をトンビが横切ったりマムシが飛び出したりしてビックリする場面も多々あったが、順調順調。ポタリング感覚で、気に入ったものがあればすぐ止まり、写真を撮ったり釣り竿を出したりと、のんびり自然の奥深さを感じていた。実際、道ばたの流れにはヤマメが泳いでいたし、一瞬しか見えなかったがかなりの大物もいた。全然釣れず、つれたのはアブラッパヤだけであるが。(今年はどうもアブラッパヤと仲がいい。こちらとしては、だいっきらいなのだが・・・。) その後、三滝ダムがあり、しばし立ち寄る。




 今日の昼食は最初から決めていたとおり、『三滝園』に立ち寄る。ここは山菜料理をはじめ、山の幸を食べさせてくれる。例えば天ぷらは、しそ・いたどり・よもぎ・もみじ・おさつ・松葉であり、鉢ものは、たけのこ・こうや・ふき・などであった。実はほとんど名を知らないものばかりである。またニジマスのあらいやヤマメの山椒味噌焼きなどが添えられてあった。

 ここは絶対に穴場である。俗世間から離れた山中にひっそりとたたずむ藁葺きや板葺きの建物。そして閑静な部屋、素朴な味わいの料理・・・。おもわず昼寝をしてしまいそうな、そんなひとときを過ごせる場所である。


ダム(ここ通っていいのかな?)

料理の数々

ヤマメの山椒味噌焼き


 昼食後、三滝園をあとにして、県境の峠を越える。今度は志度坂峠といい、越えたところは岡山県になる。そしてしばらく行ったところに、宮本武蔵の生誕地とされるところがある。そこに立ち寄った。

 宮本武蔵は吉川英治によって広く知られることとなった人物である。大衆文学として幅広い層から読まれ、これによって生きる力を得た者も、数多くいることに違いない。実は私もその1人である。そして来年の大河ドラマに決定している。おそらく来年は、この地を何万何十万という観光客が訪れるにちがいない。かつて赤穂元禄繚乱放映のときも、市の人口の何倍もの観光客が訪れたということである。大河ドラマの誘致は、最高の村おこしのようである。


 ここには立派な温水プールや温泉施設が整えてあり、温泉に浸かって帰ることにする。プールには人がいっぱいいたが温泉はよくすいていて、のんびりと単車の振動で疲れた手足を伸ばす。極楽極楽・・・。その後、喫茶店でミルク金時を食べて、F氏と別れる。


宮本武蔵生誕地

クアハウスだよ。


 今回は走行距離も少なく、全般にのんびりとしたツーリングであった。ハードにガンガン走るのも楽しいけど、こんなふうに食と景色と温泉を楽しむのも楽しいものである。子供や鬼ヨメのことをしばしのあいだ忘れ、心地よい単気筒のエンジンの振動にゆられ、心をリセットしたかのようである。さあ、明日からまた頑張って働こうか!
                                                       




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