B級グルメ「津山ホルモンうどん」を求めて


 久々のツーリング、そしてHP更新である。もちろん今でもバイクに乗ってはいるが、どうも通勤に使うだけで(それも完全に晴れの予報の時だけ)、最近は遊び心満点で乗るということは滅多にない。それは仕事のせいか、それとも年齢相応の面倒くささのせいか、それとも自分一人で遊びに行くことが家族に対してうしろめたく感じるからか、そのあたりは定かではない。連れのF氏にしても同様で、こちらはもっぱら仕事が原因のようであるが、楽しく単車に乗ることは少なくなっているようだ。


 だがこんな事ではいけない。我々はまだまだ現役である!(つもり・・・。) そういうわけで、今回は今をときめくB級グルメの旅、それも今年全国第4位で、いかにも精が付きそうな「津山ホルモンうどん」を求めての旅を決行することにした。いざ、津山へ出陣!



 10時に中国道の安富パーキングで待ち合わせる。前日の仕事のせいで少々遅めの出発だが、これぐらいの距離なら十分だろう。この日のために、前後ブレーキ、オイル、そしてタイヤを新品に交換し、戦闘準備は完璧である。おまけにタンクのロゴを「Kawasaki」から「KAWASAKI」に変えた。70年代から80年代を知る人にとっては懐かしく感じるあの大文字のロゴで、しかも白である。「Z」といえばやはりこれしかない!乗ってるバイクはにほど遠いが、まあ気分だけは「Z乗り」である。服も往年の私の戦闘服の革ジャンである(笑)!


 久々に高速道路を走る。あのETC助成金補助のとき、運良く安価で付けられたので、こんな時は非常に役に立つ。なんせ休日は半額、1000円乗り放題だからね。小さい単気筒のエンジンで110キロも出せば、かなりのスリル苦痛を感じる。やはり楽しく走れる90キロ前後で流す。道路もすいていて、快適そのものである。空は雲一つ無い快晴・・・・。F氏のジェベルも快調そうだ。津山まで一気に走る。


 さて、津山市内に到着はしたが、どこで食べるかは決めていない。なんでも50件も市内にはあるらしい。せっかくだから、話の種になりそうな、有名店に行きたいものだ。いろいろ情報を集めた結果、いつも行列が出来ていると聞いた「橋野食堂」に行くことにした。


 あれこれ道に迷いながらたどり着いたその店は、昭和の「めしや」そのものである。お世辞にも綺麗な店構えなんて言えない。でも子どもの頃、こんな店で飯やうどんを食いに連れてってもらったなあと懐かしく思える店だ。駐車場の案内のオジサンが、丁寧に誘導してくれて、店の前に2台のバイクを停める。もうすでに先着のお客さんが椅子に座って順番を待っている。そこで私は、順番待ちをしながら写真を撮ったりしていた。隣のお姉さんはとっても明るくて気さくな人で、少しばかり話をしたが、わざわざ広島から来られたそうだ。まあこっちも兵庫県の東部から来たので、同じようなものか。明るくきれいなお姉さんとしばし談笑する。今日はついているのかも?

橋野食堂! 食べる前なのに・・・メタボです。

立派な風情のある看板です。


 しばらくして店内に案内されたが、なかもやはり「昭和のめしや」そのものである。操業120年で、現在のご主人は4代目だそうである。芸能人の写真がたくさん飾ってあった。本来はいろいろメニューがあるようだが、注文するのは誰もがホルモンうどんである。一玉720円、そして2玉820円である。味も普通・ピリ辛・激辛の3種類で、私はピリ辛を頼んだ。

 目の前で焼いてくれるのを見ていると、お腹が鳴って鳴って仕方がない。そしてこの匂い・・・。耐え難いほどの酒欲がわき上がってくるが、今日はバイク、誰が運転代わってくれるわけもなく、飲んで乗ったら職を失う。あ〜、これは一種の拷問である。

これぞ津山ホルモンうどん!(2玉)


 そして皿に盛られた大盛りのホルモンうどんは、何とも言えないうまさである。やはりこの秘伝のタレがミソだろう。ホルモン自体もとっても柔らかくてとろっとしており、もちろん臭みなど無く、甘いぐらいである。ピリ辛ではあるが、それでも充分よく効いている。やはりビールだ、さもなくば白い飯だ。かつては高級な部分は生産者の頭の上を通り越して裕福な人の手に渡り、そして残った内臓は、金にならない捨てるもの、それこそ文字通り「ほるもん(関西弁で捨てる物)」だったかもしれないが、やはり知る人は知っていたのだろう、この旨さを。事実、野生の肉食獣は、まず第一に捕らえた獲物の内臓から食べてしまう。見かけや先入観、あるいは人間の貨幣価値とは違った、本物の旨さかもしれない。あっという間にすべてたいらげてしまった。



 さて、せっかく津山まで来たのだから、津山城を散策することにした。城じたいは復元された部分がわずかにあるだけだが、立派な石垣はそのまま残っている。 日頃運動不足で定期健康診断に絶えずひっかっている50歳前の二人の男が、息を切らせて登っていく。バイクを降りたら、なんとも情けない体力の二人である。


 やっとのことで本丸までたどりつき、そこでベンチに座り込んで休憩した。石川啄木の「不来方の お城の草に寝ころびて 空に吸われし 十五の心」ではないが、(もちろん当然15歳のはずはない。50である)、のんびりと青空と白い雲を眺めていた。それを見ながら、仕事の愚痴、家庭のボヤキ、持病や健康法、思い出話、その他いかにもオッサンの会話が繰り広げられる・・・・。コイツとも30年のつきあいである。ともにナナハンで日本各地を駆け回ってた頃からのつきあいである。光陰矢のごとし・・・・。

津山城

長〜い登り・・・・

立派な石垣

本丸跡にて


 さて、次は温泉である。旨いもの食って運動したら、次にくるのは当然、温泉である。地図で下調べをしたところ、「百々温泉」という、なんともけったいな名前の温泉を見つけた。これで「どうどうおんせん」と読むらしい。このあたりは横溝正史の「八つ墓村」のモデルになったところらしいが、ひなびた山村である。その旧小学校あとにめぐみ荘という温泉施設が建てられていた。入浴料は500円である。市内の人は安いらしいが、こんな山村で、地元の村人だと偽っても絶対にばれてしまう。 素直に市外者料金を払って入れてもらう。


 温泉、歩行浴、ジャグジー、薬湯、そして露天風呂と、小さいながらもきれいな施設が整っている。そのうえ客が少ないので、のんびりゆったり、心と体のすみずみまで伸ばすことが出来た。地元のおじいちゃんが話しかけてきたり、かなりいい雰囲気の温泉だった。オススメである。

百々温泉 めぐみ荘

愛車250TRとジェベル


 さて本日の締めくくりは、やはりバイクそのものである。車は移動手段としての役割が大きいが、バイクは乗ること自体が目的であって楽しみでもある。ここから鳥取県の智頭町をめざして、県道6号を北上する。途中には物見峠という県境の峠があるらしい。地図で見る限り、ワインディングのかなり良さそうな道である。


 最初は鉄道に沿って広い道が続いていたが、そのうち杉林の中の一車線の道になった。舗装はされているが林道の様相になってきた。コーナーにはミラーが設置されてはいるが、対向車が来ることを想定して、無理はしない。岡山県側では結局一台の車ともすれ違わなかったが・・・・。


 このあたりは昭和というか戦前というか、完全にタイムスリップしてしまったような印象である。いまだにこんな風にして生きているんだなあと驚きながらも、ある意味うらやましくも感じる。きっとそこを流れる川にはアマゴがいるだろう。こんなところに暮らしていたら、目の前の川が自宅の冷蔵庫のようなものだろうね・・・・。


 智頭から国道373号線で岡山県の西粟倉村を通り、宮本武蔵の生誕地である大原から鳥取自動車道、そして佐用インターから中国道を乗り継ぎ、帰宅する。今回は距離的にはそうたいしたものではなかったが、充分楽しめた。さて、次はどこに行こうか。久々のツーリングからは、たくさんの元気をもらえたと自分でも実感した。さあ、もっともっと遊ぶぞ〜!

                                                      (2010.10.3




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