久々の鳥取砂丘

 9月23日は彼岸の中日で、本来なら墓参りに行く日である。そして今年もその予定をしていた。ところがである。3つほどの用事がことごとく予定変更になり、結果としてまったく空いてしまったのである。おまけに天気予報では、この3連休のうち、この日だけが晴れの予報である。さらには鬼嫁も仕事で家にはいない・・・・。このような絶好のチャンスを無意味に過ごしては、このチャンスを与えてくださった神様にも申し訳が立たない。ということで、久々にF氏に連絡を入れる。「明日遊ぼか?」と。すかさずF氏も「了解!」と返してくる。もうこれだけで即決である。思えば学生時代となんら変わりはない。「今行こか!」「明日空いてるか?」といった、思い付きだけの行動である。行先は鳥取砂丘、そして但馬海岸である。もう何度も何度も走ったコースである。でも、何度行っても飽きないのが、このコースの魅力である。 


 当日朝10時に但馬の一本柳の交差点で待ち合わせる。かつてはここに格好の待ち合わせ場所になるドライブインがあったのだが、時代も変わり、今はその跡地にホームセンターが建っている。私が10時かっりに到着すると、F氏と思われる人物が待っていた。向こうもこちらを見ている。だが何となく雰囲気が違うし、なんせバイクが違う。近づけば近づくほど別人であるのがわかり、向こうも待ち合わせの相手が私でないことに気付いたようだった。

 その人と少し離れたところにバイクを止めて、F氏はまだ来てないのかなと思いながら、おもむろにグローブやヘルメットをはずしていると、反対側からF氏がとコトコト歩いてくる。バイクはそちらに止めてあるようだ。ということでそちら側にバイクを移動すると、またまた違うバイクが止めてあった。あれ、また人間違いかと思っていると、なにやらF氏がニタニタしている。なんとその止めてあったピカピカのエストレアはF氏のものだったのである。

 またまたやられた。こっそり新車に乗り換えて、突然私に見せびらかすのである。どうやら生産中止になったエストレアのファイナルバージョンを手に入れたようであった。いろいろな規制が厳しくなっていくこのご時世で、惜しまれつつ生産を中止していく名車が多くあるが、紛れもなくそのうちの一台である。そう思って改めてF氏を見ると、頭のてっぺんからつま先まで、全てブランドのバイク用品でキメているのである。かたや私はといえば、15年前のオールドバイクに、適当に組み合わせた用品を身に付けているだけで、バイク専用というのはヘルメットぐらいしかない。それもかなりくたびれたものである。やってくれるなあ、こっそりと。まあボロは着てても心は錦、軽快に国道9号線を北上する。

F氏のエストレアと私のTR

鳥取砂丘のアリたち


 40年近く前、単車4台を連ねて初心者ばかりで向かったのがこのコースである。それも2月。冬に但馬方面へツーリングするなんて無謀極まりないのだが、無知な4人組は冷たいみぞれに降られながらも、鳥取砂丘へと向かったのだった。今回は絶好の季節である。もちろん道も40年前と違って、大幅に整備されている。快適にガンガン走る。私のTRも快調そのものである。もうすぐ5万キロになるが、まだまだ現役のつもりである。かなりまえの規制前のものだから、ひょっとしたら現行車よりもパワーがあるかもしれない。9号線の春来峠や関宮の峠といった名だたる難所を平然と越えていく。立派なもんだよ。TR250君! そうこうしているうちに、鳥取砂丘に着く。

旅の楽しみ・・・・。

少しぐらい知識を豊富にしなければ・・・(笑)



 ところが行楽シーズンの鳥取砂丘は大渋滞である。バイクだから何とかすり抜けたり駐輪できたりするが、車はパタッと停車状態である。もちろん砂丘も蟻さんがうじゃうじゃいる状態で、決して快適ではない。もちろん食事をする場所も、かなりの順番待ちである。早々に退却し、海岸線を東へと向かう。でも少しずつではあるが、香住道路が開通したりトンネルができたりと、以前よりも景観は悪くなっている。確実に早くは到着するだろうが、走ること自体の楽しみは、徐々に失われている。まあ便利さと引き換えに、ゆとりというか無駄というか、それ自体を楽しむことが少なくなっていくのを、仕方がないとは思いつつも残念に感じてしまった。

 そして城崎温泉へ。やはり予想通り、人があふれている。こんなところで温泉に入ったら、きっとイモ洗いそのものだろう。ということでまた走る。結局、昼飯を食った以外はほとんど走りづめだった。だが、それが一番快適だった。「我走る。故に我あり。」若い頃の原点に返ることができた、そんなツーリングであった。

                                             (2018.10.07)




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