京都・滋賀へ
(同窓会へバイクで)


 私は父親の仕事の関係で3歳から19歳までを滋賀県で過ごした。その間2度ほど引っ越しをしたのでどこがおまえのふるさとなんや? と訪ねられたら一言では答えにくい。だが少なくとも、幼稚園から小学校を過ごしたところがやはり一番思い出深いところであることは確かである。今回は、その小学生時代を過ごした地域の子供会の同窓会があったので、それに参加するついでに1泊2日のツーリングをすることにした。


 私の住んでいる兵庫県南東部の某市から大阪、京都を越え、滋賀にたどり着くには旧西国街道と呼ばれている国道171号線が最短距離だと思う。そして京都から1号線を乗り継げば自然に滋賀県へ行く。ところがこの道は、数々の都市部を通過し、もちろん信号、渋滞、車の数、どれもが多く、よっぽどの物好きでなければ楽しいことは何一つ無い道である。排ガスで鼻の穴が真っ黒になり、鼻毛が伸びるだけだ。そもそもバイク乗りは自然の豊かさを感じたいからこそ、バイクに乗っているのである。そしてバイクは自然に近い乗り物だからこそ、乗っているのである。そうでなければ何を好んで雨が降ったら濡れるし、じっとしてたらひっくり返るような、この科学万能の時代に逆行するような乗り物に、誰が進んで乗るであろうか?


 まあそれはともかく、大阪の能勢町から京都府亀岡、そして京北町そして京都の奥座敷の大原を通り、そして滋賀県に入って琵琶湖大橋をわたり、草津へと向かう、そんなコースをとった。

 亀岡までは私にとっては京都へ抜けるための生活道路のようなものだから、あまり感慨はない。淡々と走る。そこから京北町に向かう道は国道477号線なのだが、この3桁の国道は滋賀県まで続いている、とのことである。こんな大きな数字の国道は途中で消えてしまったりするようで、ところどころ見失ってしまった。 途中、京都市の右京区になるのか、このあたりは境目が入り交じっていて実際のイメージとはほど遠い地名になっているところもあるのだが、いかにもタイムスリップしたかのような山村に、ちょっと場違いなほどきれいな蕎麦屋があった。越畑フレンドパークまつばら、というらしい。時間も時間だったから、ちょっと寄ってみた。 蕎麦定食を注文したのだが、まず出てきたのが蕎麦茶と蕎麦の揚げ物。これがうまい。ちょっと食べたことの無い味である。そして蕎麦。私のツーリングにはいつのころからか、温泉と蕎麦は付き物になっていて、各地の蕎麦を食べ歩いたが、ここのは腰があって、もう一度来たいなあと思わせる味だった。そしてご飯は季節の炊き込みご飯ということだが、この日はショウガを炊き込んだものだった。しょうがのピッとした辛さが食欲をそそる。最後に定番のそば湯であった。


 昼食に満足し、再びエンジンに火を入れる。有名な京都の北山杉が繁る中を、快適に走る。京北町・周山等、京都の奥座敷的なところを抜け、大原を通り、滋賀県に入る。かつては何度も通った琵琶湖大橋も愛車CD90ではわずか20円である。草津駅西側のエストピアホテルの駐車場にCD90を停め、チェックインする。普段はツーリングといえば野宿主体の生活なのだが、今回は同窓会が主目的なので、アルコールが入ることと夜遅くになることが予想されるので、いつもとは違う優雅な宿泊場所である。だが我ながらちょっとぎごちない。さっそくシャワーを浴び、同窓会の支度をする。  (同窓会自体については他のページで)


タイムスリップしたような民家

懐かしの琵琶湖大橋



 翌朝、8時頃までぐっすり眠り、バイキング形式の朝食をとる。学生の頃、北海道を旅した頃はユースホステルの朝食をめいっぱい詰め込んで、昼食代をうかしたものだが、べつにそんな意識はないのだが普段の倍以上食ってしまうのは、我が身にしみこんでしまったさもしさ故か? 子供には見せたくない姿である。


 今日は昨日の話の成り行きから、ある友人が故郷の新名所を案内してやろうと言ってくれたので、1時に待ちあわせをしている。それまでは自分の懐かしい場所巡りをしようと考えていた。 ところで、こういう使い方をすれば、我が愛車CD90は最高のバイクである。いわゆる自転車の世界で言う、『ポタリング』の単車版である。きままに気の向いたところに行き、気の向いたところで止まる。車なら、「あっ、しまった。もうええか・・・。」となってしまうところが、CD90ならくるっと向きを変えてすぐ止まれる。少々狭かろうが未舗装であろうが、全く気にすることはない。ちょっと走っては止まり、またちょっと走っては止まりを繰り返しても、苦にならない。

 まあ、考えてみれば当たり前のことではあるが・・・。そもそも郵便屋さんや新聞配達に使いやすいように作られた『世界のスーパーカブ』の親戚である。それをツーリングに使っている自分が、本来むちゃくちゃなのである。

 実際、子供の頃遊び回った道は非常に狭く、車では行く気がしない場所であった。こんなに狭かったのかなあとあらためてびっくりするほどである。また、新しい道がついたために、かつての道は廃道となり荒れ果ててしまっているところもあった。そして住んでたところは・・・・なんと竹藪と化してしまっていた。


よく遊んだ常夜灯

トトロの世界みたい・・・。

昔の道が、今は廃道に。

我が家跡・・・・。 タダの竹藪・・・。


 午後1時から友人の車で、金勝の森『森遊館』や、昔ボースカウトで使わせてもらったキャンプ場などに連れて行ってもらった。かつてのキャンプ場は跡形もなく消え去り、その本部であった『スカウトハウス』のみ残されていたが、周りを廃材や産業廃棄物に囲まれ、かつてキラキラと目を輝かせていた少年達が活動していた場所といった面影は、もう見る影もなかった・・・・・。

 帰りは国道1号線・9号線を乗り継ぎ、湯ノ花温泉から大阪府の能勢をこえてひた走る。
                                                (2001年8月11・12日)





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