今年度第1号のイワナ

今年も鳥取県の某小河川にて




 3月の解禁ももうとっくに過ぎ去ったのに、今年度はいまだに竿を出していない。

 今年は例年になく雪が少なく、それにともなってか、サクラの開花が異常に早い。サクラの咲く頃に入学式、というのが例年のパターンだが、今年はどうやら、卒業式にサクラが咲いてしまったようである。 周りが春めいてくると、やはり心も何となくうきうきとしてくる。特に私などは、体に巣食った遊びの虫がもぞもぞと動き出すのが、まるで目に見えるかのようである。

 ところが今年はいろいろと多忙であったのと、子守の最中に靱帯を損傷するといったことが重なり、いまだに竿を出していない。当然の事ながら、このホームページの更新も滞りがちである。(ただ単にものぐさなだけか?)

 なにはともあれ、やっと釣りをする機会に恵まれた。といっても怪我した足をかばいながらの釣りなので、渓流釣りのまねごとをしたにすぎない。天然物がいる秘密の川をちょっとのぞきに行った。

 例年なら残雪を踏みしめて登っていくのだが、今年は全く雪がない。ハイキングをするかのような足取りで、沢に向かう。といっても包帯とギブスで固定した右足には、それでもかなりの重労働である。足下に気をつけながらポイントを釣り上ってゆく。だがまったくアタリすらない。まあ、漁業組合がない河川なので、放流はされてないから当たり前ではあるが、なかなか魚にはお目にかかれない。もっとも運良くいればもちろん天然物なので、それを求めにやってきているわけである。


 最近の渓流釣りに関しては、解禁直前に成魚を放流して、遊漁券を買った釣り人に釣らせるところが多くあるが、まるで潮干狩りのようであり、さらにいえば大人向けの金魚すくいのような気がして、どうも気に入らない。たとえ1匹でもいいから、ほんものの自然を相手に遊びたいものである。 人の手が入った管理された自然などは、自然ではないのである。


 もうあとちょっとで魚止めの滝というところで、やっと待望のアタリがあった。絶妙のあわせをくらわせ、(釣り師はほとんどが、自称名人である)引き抜いたところ、なんともまあ美しい渓の宝石であった。黒っぽい魚体に、白とオレンジ色の斑点を身にまとい、いかにも大自然の中で生き抜いてきましたよ、といった気品が感じられる。22センチほどの、まだまだ小物ではあるが、たくましそうな面構えをしていた。 今年度第1号のこのイワナは、針がきれいに口にかかっていたので、逃がしてやることにした。これならリリースしても死ぬことはないだろう。なんとなく優しい気分になっていた。深い自然は人を優しくするのであろうか?

       渓の宝石  第一号の岩魚(イワナ)


 結局この一匹を釣っただけで、納竿とした。その後車でしばらく走り、三朝温泉に行く。 『株湯』という元湯につかる。ここは名前は聞いてはいたが、入るのは初めてである。 三畳ほどのちっちゃな湯船で、お湯が出るカランもなく、お世辞にも設備がよいとは言えないが、さすがにお湯は最高だった。世界一のラジウム含有量は伊達ではなく、体にびしびしと迫ってくるようであった。右足をゆっくりとさすってやった。

 まあ、さい先の良いスタートである。今年は尺イワナやチヌ、スズキやタイがバンバン釣れそうな予感がする・・・(我ながら脳天気な楽天家やなあ、と思う。毎年そう思っているもんね・・・・。)
                                                         ( 2002.3.23 )




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