初釣り・・・。釣果は?




 2003年になってから、すでに20日近くが過ぎ去っている。 しかしまだ、初釣りを行っていないということで、仲間と岡山県のヤマメ荘放流釣り場へ出かけた。それは岡山と鳥取の県境の志度坂峠からさらに奥に進んでいったところにあり、途中からは完全に雪景色にかわってしまった。道は圧雪状態で、4輪駆動車でなかったら行けないような所である。今回は仲間の4駆できているから心配はいらないが、私の車ならもうとっくに限界を越えてしまっているだろう。こんな状況だから、たとえ放流釣り場とはいえ、良い釣果は望めないかもしれないと思いながら、やっと、到着した。


 今回は新年会である。そのうえバケツでザーッと魚を放してもらって釣る遊びである。もちろん、釣るのが一番の目的ではあるが、焚き火をしてのバーベキューや野外鍋、そして釣りのあとの温泉も楽しみである。まあ今は渓流釣りはオフシーズンなので、そんなに気合いは入ってはいない。 だからうちの息子も含めて3人の子供も一緒に連れて行った。

 小学校2年生のうちの息子と1年生の友人の娘は、雪景色に大喜びである。まるで雪の中を走り回る子犬のように、靴が濡れようが滑ってこけようが、全く気にする様子はない。アマゴを一匹釣ったら、さっそくソリ遊びをしだした。ここなら防寒さえしっかりしていれば放し飼いにしていても大丈夫である。それに中学生の男の子がとてもよく面倒を見てくれいる。というわけで、私は釣りに専念していた。

この雪の中で釣る物好き達……。 子供の作品


 放流してすぐはそれこそ入れ食い状態で、やっぱりこんなに水温が低くても、所詮は養殖魚だなあとかえって面白味が失せたが、当然それは長続きせず、しばらくするとパタッと釣れなくなってしまった。 エサを変えたり仕掛けを交換したりといった工夫を凝らして、ぽつぽつと追加していく。

 「なかなか釣れんなあ。」と少々イライラしていた矢先である。いきなり水面をモグラが走り出した!そして水中に潜ったかと思うと、またピョコッと顔を出して走り去った……、ように見えた。色は焦げ茶色である。チョコレート色といったらいいのか……。このクソ冷たい水の中をよくもまあ泳ぎ回るものだと思ったが、ちょっと待てよ、モグラが泳ぐんか? と思った瞬間、水面に躍り出てピューッと飛んでいった。あきれたことに鳥だったのである。水鳥は優雅に水面を泳ぐものだと思いこんでいたが、あんなにすばしっこくチョコマカと動き回って水に潜るとは思いも寄らなかった。まさに動きはモグラそのものであった。


 すごいなあと感心するのもつかの間で、その鳥のおかげでさっきまで泳いでいた放流アマゴが一斉に姿をくらましてしまったのである。「おいおい、なにすんねん! 金払って放流してもらっとるんやぞ! 魚が逃げたやないけ!」と関西弁で鳥に向かってわめいてみても、どうしようもない。

 気を取り直してまた釣りに専念するが、しばらくしてから何を思ったのか、またまたその鳥が現れたのである。おまけに水に潜ってエサをつかまえている。もちろん魚は散り散りバラバラに逃げまどっている。「ええかげんにせえよ! こら!」 と、またまたわめいていたが、水に潜った瞬間、なんと、私の仕掛けのエサに食いついたのである。いきなり竿には強烈なアタリがあり、そして強烈にしめこんできた。


「お〜い、みんな来てくれ〜。釣れた釣れた〜〜〜!」
と叫ぶとみんなが何事かとばかりに集まってきた。 この珍しい光景に唖然とする者、 いかにもお前らしいと腹を抱えて笑う者、 焼き鳥にして食ってしまおうという者……。こんなときにこそ、それぞれの人間の本性が現れるんだろうなあ……。 この大物は岩の隙間や深みに逃げようとして強烈に抵抗したが、ついにタモ網におさまった。そして記念撮影をしたあと、リリースしてやった。

             生まれて初めて鳥を釣ってしまった・・・。



 納竿後、釣果を記録するノートがあったので記載しておいた。

『釣果……アマゴ28匹、……1匹』

 2003年初釣りの釣果『鳥果』であった・・・・・。(あとで調べたら、『カワガラス』という鳥のようです。) 今年はいったい、どんな年になるんやろか? 大物が釣れるのか、それとも外道が釣れるのか……。

                                                       (2003.1.19)





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