今年のイワナは?

中国山脈の源流にて
(2003/3/17)




 何年か後には「第2次湾岸戦争」という名前で歴史に残るであろう戦争が、今まさに始まろうとしている。各国の思惑が入り乱れ、さまざまな外交が行われたが、 その外交は結局、アメリカのブッシュにしてもフランスのシラクにしても、またイギリスのブレアにしても腰巾着ニッポンの小泉にしても、誰一人として真の勝者はいないという、不毛の結果に終わってしまったのではないか? そしてあと何時間か後には、最後通告をしたアメリカによって戦争がおっぱじめられるのだろう。結局は腕力によってしか解決方法はないのかねぇ。所詮、人間ってのはそういう生き物でしかないようである。


 そのような歴史が動く瞬間に、のんびりジャコ釣りに行こうとする奴もいるのだから、やっぱり人間というのはどうしようもない生き物なのだろう。3月1日の渓流解禁からウズウズしていた私は、やっとのことで17日に釣行することができた。



 目指すは例年通り、中国山脈の、とある源流である。小さな河川ではあるが、正月早々の初詣と同様、なぜか最初はそこに行かなければ気持ちがおさまらない。誰がどう決めた訳ではないが、自分なりのつまらないこだわりである。

 今年は例年より雪が多く、どこまで車で入り込めるかが問題である。 3月になればほとんど雪がない年もあったり、途中まで除雪がしてある年もあったりするが、今年は3月になってからの積雪が多く、入渓場所よりはるか手前の集落までしか、車を乗り入れることはできなかった。  しかたなくそこに車を停めて、あとは延々と雪道を登っていく。日頃の運動不足がたたり、汗だくである。いつもなら車で瞬時にして走り去るところが、一歩ずつ雪を踏みしめながら、ただひたすら歩く。今回は職場の同僚が「是非とも連れて行ってくれ」ということなので、2人ででかけたが、最初は色々な話をしながら雪道を歩いていたが、次第に口数も少なくなり、ただ黙々と進む。

 やっとの事で、アマゴとイワナの混生域あたりから竿を出す。といってもなかなか沢まで降りるのは大変で、太股まで雪に埋もれながらの行軍である。何度もこけたり四つんばいになったりしながら、ただひたすら、イワナ君の顔を拝むために苦労を重ねる。

雪道……。ただひたすら歩く。 忍者のようにしのびよる友人。


 あたりがないまま釣り登っていったところ、ついに待望の一匹がエサに食いついてくれた。サビの残る真っ黒な魚体が、真っ白な雪の上に鮮やかに跳ねる。 わずか16センチほどの小さな奴が、今年度のイワナ第1号となった。きっちりと口がかりしていたので、リリースしても大丈夫である。来年の今頃、今の倍ほど大きくなって、また釣れてくれよと勝手なお願いをして放してやった。

 しばらくしてから、大きな岩の陰になったポイントで、ガツンとしたあたりがあった。絶妙にあわせを決めて自称釣り名人は100万人いるそうである)、十分に引きを楽しんだあと抜きあげると、なんといきなり 尺イワナ……といいたいところだったが、尺に1cm2mm切れる泣き尺イワナであった。いかにも獰猛そうな面構えをした奴で、特に口元が憎たらしいほどである。そいつががっぷりとエサのブドウムシをくわえていた。ただサイズは立派なものではあったが、やはりこの時期、やせていて長〜い蛇のようなスタイルである。 体は黒っぽい金色に輝き、なんとなく不気味さというか、凄味を感じさせた。

人生初のイワナに喜ぶ友人 まるでヘビみたい・・・。 恐い顔してるでしょ!


 その後3本ほど釣れたが、どれもサイズ的に満足できるものではなかったので、すべて逃がしてやった。だが早春の雪中釣行にしては、十分に満足のできる気持ちのいい釣りができた。2年前には川でひっくり返って手のつきかたが悪く、薬指を脱臼してしまった。去年は渓流釣り解禁直前に足首の靱帯を損傷してしまった。それに比べたら、今年は久々に快調なスタートを切ったことになる。始めがよければ気持ちがいい。今シーズンはいいことがたくさんあるのかな?


  帰りにある温泉に立ち寄り、雪と雪解け水で冷え切った体を温め、日頃は運動不足なのに今日は重労働をした筋肉をしっかりさすってやった。だが次の日、しっかりと筋肉痛に苦しんでいた……。

 



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