ある〜日♪ 森の中・・・・・♪♪

(2004.7.3・・・記念すべき日)




 久々に福井県の九頭竜川源流に釣行した。
去年の夏に家族連れでキャンプに来て、その際にちょっと竿を出して以来である。かつてはよく訪れて、あちこちの渓でいい思いをしたものであるが・・・。今回は3名での遠征となった。


 土曜の昼過ぎから中国・名神・そして北陸自動車道を乗り継ぎ、福井インターを降りてから大野市を目指す。小京都といわれる越前大野は、大野城を中心とした落ち着いた町並みが残された町である。だが、今回はそんなことには目もくれず、さっさと通過して真名川水系の釣り場へと車を走らせる。というのは、今とばせば夕暮れ時のベストタイムになんとか間に合うからである。 ところがである。ダム沿いの道を快調にとばしていたとき、前方になにやら黒い物体が・・・・。



 渓流釣りは10年以上やっているが、幸か不幸か今まで遭遇したことのなかったその動物に、ついに出会ってしまったのである。でも、まるでぬいぐるみのようなちっちゃくて可愛い奴だったので、思わず車を降りて近寄っていった。 いくら森の王者である熊でも、こいつとならケンカしても勝てそうだと思ったので、捕まえてやろうと思ったのである。同行のI氏も、どうやら同じことを考えていたらしい。その気配を察したのか、その子熊はそそくさと崖を下って逃げていってしまった。


 逃げ去ったあとふと思い出したのだが、熊の中で最も恐ろしいのが手負いの熊子連れの熊だというのを、何かの本で読んだことがある。ひょっとしたら後ろに巨大な母熊が、ガォ〜〜〜と現れるのでは、と思うと背筋が寒くなってきた。今度はこっちが車に飛び乗り、一目散にその場を逃げ去る。


 やっと釣り場に着いた。といっても先ほどの熊との遭遇地点からそう離れてないのだが、夕マズメの一発大物狙いで、川に降りる。やはり周りが気になる。ガサッという物音にビクビクしながら竿を出す。普段は格好つけて『クマが恐くて渓流釣りがやってられっかい!』なんてほざいていたが、それはあくまでも出会ってないから言えたことである。これからはちょっと口を慎もうと思う(笑)。 釣果は3本ほどだったが、全部逃がしてやった。


 さて、野宿である。いつものとおり、林道沿いの空き地を今夜の宿とする。 I氏はまずそこら辺の木を集めてきて火をおこしはじめた。確かに焚き火は、野宿には是非とも欲しいものである。なんせ光と熱とが得られ、それを囲んで酒を酌み交わしたら、それはもう、えもいわれぬ充実したひとときが過ごせるからである。だが今回はちょっと違う。やはりクマよけのためには、火は絶大な効果を発揮すると思われるからだ。「ラーメンを作る為や!」とI氏は言いはるかもしれないが、本音のところやはり心の片隅にはビビりの気持ちが潜んでいたのだろう・・・。


 だが酒が入って宴たけなわとなると、人間というのはええ加減なものである。ほろ酔い加減になると眠くなる。そうなればいつもの通り、地べたにシュラフとブルーシートにくるまるだけで、高いびきとなる。こんなときお母さんクマがやってきたら、ひとたまりもないだろうなあ。我々が食い散らした物も、そのままほったらかしてあるし・・・。なんとも不用心で、エエ加減なもんである。



 翌朝、幸い何事もなく目が覚めた。さて釣りである。テンカラの毛鉤には何匹もが反応したが、キープしたのは2本のイワナであった。時間的にはまだまだ余裕があったが、いくつもの堰堤を越えたあとには鬱蒼とした源流になってしまったので、しかたなくそこまでとする。それから橋の下で汗だくになったものをすべて脱ぎ去り、パンツひとつで昼寝をした。 渓流のせせらぎは何にも勝る睡眠薬である。 気づいたときには2時間ほど経っていたようである。そのころエサ釣りの仲間が合流地点に戻ってきた。やはり日曜日だったので先行者がいた様子である。もちろん前日の土曜日にも、多くの人が竿を出していたことだろう。誰もが今ひとつの釣果であった。

登った堰堤からの眺め。
ここでアンパンにかぶりつき、朝食とする。


 ところで・・・・・・。 やっぱり源流域のイワナ釣りは、仕掛けを短くしたエサ釣りの方が面白そうである。竿を振ることがストレスとなる鬱蒼とした沢では、確実にポイントを突ける提灯釣りの方が楽しいに違いない。また数だけがすべてでないことは重々理解しているつもりだが、25センチ級を2本釣った釣友の、どことなく勝ち誇ったような顔を見ると、どうもけったくそ悪い。今度は得意の『提灯釣り』で勝負してやろうと思う! この俺様が負けるわけ無いもんね。(笑)


 だが、そうなれば所属しているテンカラ会の方々に、ちょっとばかりバツが悪い・・・。 う〜ん、悩むところだ。だが考えてみると、普段職場で頭と心を使っているんだから、あくまでも遊びである趣味の釣りでまで悩むのはアホらしい。よっしゃ、決めた。エサ釣りの仲間とイワナ狙いで行くときは、餌釣りにしよう。 そしてテンカラをしたいときはテンカラをしよう! 


 なんと単純明快な結論であることか! 結局私の頭で考えることは、所詮そんなもんであった・・・。




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