待ちに待った解禁釣行


 2月28日に仕事が一段落ついた。これは私にとっては、およそ3年に及ぶ大仕事であった。思い返せば数々の苦労がよみがえってくる・・・・。時には眠れない夜もあった。でもまあ、だからこそこの日の感慨は、言葉では表せないほど強烈なんだけどね。


 ということで、「やることはやった! 明日は3月1日!」となればもう行くっきゃない!! ささやかながら自分で自分を慰労してあげようということで、1日(木)、2日(金)の二日間、なんともまあ贅沢な休暇を取ったのである。もちろん目的は、『解禁釣行三昧!』である。


 まず初日。鳥取県中部を流れる河川で、本年度初の竿を出す。かつてこの河川では28センチのイワナを釣ったことがあり、そのイワナは自作毛鉤で釣った第1号である。自分にとっては縁起のいい川なので、今年度最初の河川に選んだ。


 まずは中流域で竿を出す。今年は暖冬とはいえ、この時期はやはり源流域よりもこのあたりがいいだろうと判断したのであるが、全く魚の気配は感じられず、上流域へと移動する。

ネコヤナギも芽吹いてました。
向こうに見えるのが
霊峰『大山』
あの奥の堰堤で終了・・・。


 この川は鳥取県最高峰の大山を源とする川で(このあたりの川はみんなそうなのだが・・・)、清冽な流れである。すがすがしい気分で遡行する。だがなかなか魚のあたりはない。「やっぱりダメなのかなぁ、初日からボウズをくらうのかなあ」と嫌〜な気分になりかけてきた頃、ちょっと深くなったポイントで毛鉤に突進してくる魚体を目撃した! 反射的にあわせたところガツン!とした衝撃が竿を通して手に伝わる。こりゃでっかい! ひょっとしたら、去年に北海道で味わった感触以上かもしれない! と思った瞬間、スッコ〜ンと力が抜けた・・・・。虚しくラインが宙を舞う・・・・。あの魚体といいあの引きといい尺クラスに間違いない。(まあ釣り人の話は大きくなるのが当たり前だから、そのあたりは適当にお聞き流しくださいマセ・) 今年度は尺バラシからのスタートとなってしまった。

この場所で痛恨のバラシ!


 本当は歯ぎしりをするほど悔しかったのだが、まあまだまだチャンスはあるさと自分で自分に言い聞かせてさらに釣りあがるが、それっきりなんの気配もない。堰堤を二つ三つ乗り越えて先を目指すがどうも水量が少ない。やはり積雪の少なさは、こういうところにも影響しているのかもしれない。走行しているうちにでっかい堰堤が目の前に立ちはだかった。「岩魚止め」ならぬ「釣り人止め」である。どう考えてもこれを巻くことは不可能だったので、やむなくここで引き返すことにする。釣果ゼロ・・・・

 車まで戻り、川を変えることにする。途中でラーメンをたいらげ、東へと走る。今度は大山と背比べをしたとされる山を源とする川に行く。まあ発想が単純だが、これは相も変わらぬ私の行動パターンである(笑)。ところが・・・・。大山の神さんにふられた私は、この山の神さんにもふられてしまった。あ〜あ、なんともさい先の悪いスタートである。この日は温泉に浸かったあと、地酒と地魚の刺身で独り酒を楽しむ。 いやぁ、愉快愉快! 釣果はゼロで尺バラシでも、十分に心の洗濯は出来た。まあ、明日があるさ・・・・・。


 次の日は鳥取県東部にある扇の山を源とする河川を攻める。千代川の支流であるが、年券を買った釣具屋さんに勧められて初めて行ってみた。その源流域を攻めようと思ったのだがどうも釣りづらく、そのちょっと下流部で竿を振る。里川といった感じのところで、横の田んぼでおばあちゃんがひなたぼっこをしていた。なんともまあ、のどかな春の風景である。それにしてもあったかい。ふつうならまだまだ雪に閉ざされていてもおかしくないのだが・・・・。(なんとこの時期に19℃ありました!)


 そうこうしているうちに、振った竿に重みが感じられ、20センチほどのヤマメが流れから飛び出した。これを待ってたんだよね〜! 今シーズン初の渓流魚はヤマメちゃんでした。


 好みは人それぞれであるが、私は根っからの関西人で、そのうえ幼い頃は琵琶湖の近くで育ったくせにどうもアマゴよりヤマメが好きなのである。アマゴを見慣れた人にとってヤマメはどこか物足りないとか、何か忘れ物をしてきたかのように感じる人もあると思うが、こればっかりは理屈じゃないんだよね。それに名前がいいね。『山女』というのは、いかにも山にいる恋人のようで、遠い距離を苦労して会いに来るのにふさわしい彼女に違いない・・・・。なんていう、たわいもない想いが巡るほど、ほのぼのとした雰囲気の春の釣りである。


 そしてしばらくすると、今度は電光石火の如くに毛鉤に飛びつく彼女がいた。バシッとあわせると見事に掛かった。心臓にビッ!と衝撃が走ったかのような感覚だった。

第1号! ここが今年初めての場所 第2号!


 結局この日の釣果はこの2匹だけであった。このあたりはダム工事が進んでおり、いずれ近い将来、ダムの底に沈んでしまうのだろう。またまた一つ、渓流魚の楽園が消え去ることになるに違いない・・・・。

なんと19℃ ! 解禁なのに・・・。 いずれダムの底に・・・。


 またまた温泉に浸かり、この日もしこたま飲む・・・。な〜んにも考えず、釣りだけをして温泉に浸かっては旨い酒を飲む。まあたまにはこういうひとときもあっていいか・・・・。そんな折、釣り仲間の先輩から、次回の釣行のお誘いをいただく。いやぁ、シアワセ、シアワセ・・・・。かくして程良い疲労と酔いで、いつの間にやら深い眠りに落ちていたのであった。

                                                           (2007.3.3)


 



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