イワナ さまざま・・・・
                                        


 


 5月になってやっと釣行するチャンスに恵まれた。例年なら解禁早々に雪をかき分け竿を出すのだが、今年はちょっぴりのんびりした初釣行である。まあ無理して解禁早々に竿を出すよりも、一番の今の時期に初釣行というのも悪くない。きっとこの時期ならではの綺麗な魚に巡り会えるだろう。期待を胸に中国山脈に向かう。

 今回は久々に友人のI氏と一緒である。それぞれ支流に別れて山陽側を釣った後、足を伸ばして山陰側も攻略し、その後、温泉でゆったりと体を伸ばそうという計画だ。 まずはホームグラウンドの山陽側で竿を出す。私がアマゴ狙いで下流、I氏がイワナ狙いで上流へと別れる。竿を出して早々にアタリがあり、17センチほどの岩魚が釣れる。まあキープするにはギリギリのサイズだが、記念すべき今年度第1号であるから、魚籠におさまってもらう。その後順調に3本のイワナが次々とかかる。今日は上々の滑り出しだ。だがなぜかイワナばかり・・・。ここは本来アマゴ域で、もう少し上流に行けば混成域となるはずだが、なぜかイワナばかりである。長い間この川は釣ってないが、その間に若干棲み分けが変化したのかも知れない。かつては下流域にアマゴの放流があったが、今はそれもなくなったと聞く。どうやらイワナが生息域を広げたようだ。


 魚籠に7〜8本のイワナがおさまった頃、よさげなポイントでスッとエサに近づくイワナの姿が見えた。結構いい型である。 おそらく今私の魚籠におさまっているどの魚よりもいい型であろう。ところがプイっと反転し、エサには食いつかなかった。もう一度同じように流したら、また姿を見せた。そして今度は食いついたかに見えたが、その瞬間、また元の位置に戻ってしまった。う〜ん、はがゆい・・・。今度はエサを替えて、また流す。するとまたまた同じように姿を現したかと思ったら、まるであざけるかのごとく、エサに食いつくふりをして戻ってしまう。顔は見えないが動きから察するに、完全にこちらのことを察していてバカにしているとしか思えない。なんともまあ魚の分際で、小憎らしいヤツだ。


 その後も何度かエサを替え仕掛けを替えして粘ってみたが、結局はイワナの勝ち。ヤツの狡猾さを褒めたい気分であると同時に、なんともまあ腹立たしい気持ちだった。


 その直後、次のポイントへ移動した瞬間、足下からサッと黒い陰が走った。さっき知恵比べをしたヤツよりも、一回りでっかいヤツである。「あちゃ〜、しまった!」 無造作に移動したために、せっかくの大物に悟られてしまったのだ。この悔しさは、何とも言えない自己嫌悪につながる。あらゆる手を尽くした結果、魚のjほうが賢くて釣れないというのと、不注意で千載一遇のチャンスを潰してしまったのでは、釣れなかったという結果は同じでも、中身は大違いなのだ。


 全身から力が抜けてしまい、後悔だけが残った。そしてその逃げ込んだ岩の側に、なかばヤケクソな気分で仕掛けを放り込んだ。「あ〜あ、あの一匹が釣れてたら、今日は十分満たされた釣りになったのに・・・・。」と思っていた矢先、なにやら竿先にモゾモゾした感覚が伝わってくる。「ひょっとして」と思い、軽くあわせたら、なんと生き物の反応がある。そして重たい!えいっと抜きあげたところ、やはりさっきの大物であった。尺には届かないものの、9寸は優にある。しげしげと顔を眺めているうちに、なんだか笑いがこみ上げてきた。大物を釣ったうれしさよりも、いかにも「馬鹿イワナ」の愛嬌がほほえましくなってきたのだ。普通ならこんな状況でエサは食わんやろ。イワナはときどきポカをやらかすのは知ってはいたが、ここまで馬鹿とはねえ・・・。でもそんなイワナが私は大好きである。シャープなアマゴやヤマメと違って、どことなくおっとりとした顔つきのイワナが私は好きだ。結果として本日の最長寸なり・・・・・。


かわいい「馬鹿イワナ」(山陽)

馬鹿イワナのすみか


 その後、山陰側も攻略したが、どうも魚影が薄い。釣れても小型ばかりで、キープできたのは2本だけだった。そして温泉に浸かり、ゆっくりと疲れた体を伸ばす。そしてエネルギー補給のため、「ホルモン焼きうどん」を食べて帰る。

 このあたりの名物として最近定着してきたようで、ブログなどでもちょくちょく伺うことができる。今回は佐用インター近くの「かづ」さんでいただく。きさくなおばちゃんに焼いてもらったうどんはとてもうまく、ニンニク、ごま、ゆずをタレに加えてそれぞれの味を楽しんだ。そして後半、パリパリに焼けたうどんはお菓子のような食感で、同じ味に飽きないように、あれやこれやと手を加えながら味わうそうだ。どうやらハマってしまいそう・・・・。

山陰イワナ

山陰イワナのすみか


 釣った岩魚は、塩焼き・唐揚げ・煮付けで食した。本当は山陰・山陽の「陰陽イワナの食べ比べ」のはずだったのだが、さばいているあいだにゴチャマゼになってしまい、鳥取産か岡山産かわからなくなってしまった。まあ結果はどっちも旨かった。もちろんあの「馬鹿イワナ」も旨かった・・・・・。

「馬鹿イワナ」の塩焼き

唐揚げ


                                                          ( 2009.5.16 )

 



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