春爛漫♪


 


 3月はどうも落ち着かない。4月は嫌でもバタバタする。年度の切り替わりだから仕方がないといえば仕方がないのだが、非常に憂鬱な気分になる時期である。ところがというべきか、さらにというべきか、の開花状況が追い打ちを掛けるかのように、私の心をかき乱す。というのは今年は特に記録的な温かさで開花も早く、おそらく学校の入学式にはもう散ってしまっているかもしれない。だから3月31日〜4月1日の土日が、おそらく一番の見頃だろうと気になっていた。この時期は本来なら新年度直前なので、私の精神状況も含めて、準備および見直しをするのが最もふさわしい時間の使い方であろう。だがここを逃せば次に桜が見頃を迎えるのは、当たり前のことだが1年後である。さてどうするべきか・・・。私の心は迷いに迷った挙げ句(ほんまかいな?)、今回の土日は思う存分、気の済むまで桜を満喫することに決定した。結局は遊びを優先させただけのことであるが・・・。


 実は鳥取県のとある場所に、私が植えた桜の木がある。それは長男が生まれたときに、記念に植えたもので、長男の成長とともにその木も大きくなり、今やそこらへんにある街路樹にも負けないほどの大きさに成長している。そしていつの頃からか幹が3本に別れ、それぞれが個性的に伸びている。真っ直ぐに天を目指して伸びているもの、太くどっしりと安定感を感じさせるもの、独自の路線で好き放題に伸びているもの・・・。まるでうちの3人の子供の、それぞれの個性を表しているかのようである。その木が今年はどのような花を咲かせているか、この土日に私一人で見に行くことにした。

私が植えた桜です。

幹が三本にわかれている。



 土曜日の昼下がりに現地に到着してその桜を見たところ、7分咲きといったところだろうか、見事に咲いていてくれた。普段ほったらかしなのに、健気に頑張って咲いていた。ということで、早速花見の準備に取りかかる。なんのことはない、準備というのは食材調達である。もちろん団子だけではおさまらない。アルコールを軸として、それにふさわしい食材を物色する。桜の下での宴会は、もちろんバーベキューである。色々買い込んだ後、夕方までにはまだ時間があったので、近くの川の様子を見に行くことにする。この川には細々とではあるが、渓流魚が棲息している。源流域ではかつて尺イワナを釣ったこともある。ただ今回はまだ源流部は雪に閉ざされているだろうから、下流の里川あたりで、挨拶代わりにちょこっと竿を出すことにする。それに竿と仕掛けを持っているだけで、ウェーダーもビクもない。まだ草も生えてないので、普段の靴のまま河原へ降り立つ。途中草むらで服がひっかかった野で振り向くと、なんとタラノキであった。そして先端にはちょうど食べ頃の芽が出ている。これは山菜の王様である。思わずボキッと摘み取ったところ、周りには他にも何本も生えていて、それぞれ立派な芽が付いていた。全部で5つほどいただくことにする。


 そのあと河原に立ち、そっと竿を出す。いかにものどかな里川の本流である。あまりこういった穏やかな流れで釣ったことはないのだが、ひょっとしたら本流ヤマメがいるかもしれないと、淡い期待を持って竿を出す。すると突然竿にアタリが。バシッと合わせたところ、結構な重量感がある。慎重に取り込んだら、なんと渓流の女王と呼ばれるピカピカのヤマメであった。それは体高もある幅広な山陰本流ヤマメで、体長は26センチもあった。予想外の大物にこんなところで出会うとは思ってもいなかっただけに、飛び上がって喜んだ。タラの芽、ヤマメと高級食材をゲットしたからには、やはり炭火でないとこれらの食材に失礼である。ということで、一人宴会にしては面倒ではあるが、炭を熾してじっくりと焼き上げることにする。


ピカピカの本流ヤマメ

渓流の女王と山菜の王様


 炭がいい具合に熾った頃に月が出てきた。なんと今日は満月である。それもスーパームーンと言ってもいいぐらいのでっかい満月である。準備をしながらもう既に片手は缶ビールを手にしていたが、花見酒プラス月見酒である。花札ではかなりの役になる(笑)。まずは大量に買った焼き肉を頬張りながら、一気にビールで流し込む。しばらくすると、あのヤマメがいい具合に焼けてきた。炭火だから遠赤外線効果バッチリに出来あがっている。こんがり焼き上がった魚の背中にかぶりつく。美味い!塩加減も絶妙である。これは日本酒に限る。仕入れておいた純米酒を注ぎ、さらにヤマメにかぶりつく。美味いのなんの、一気に食らいつくしてしまった。イワナの方が釣趣はあるが、食べてはやはりヤマメの方が上である。やはり桜の季節にサクラマスとまではいかないが、それに限りなく近いヤマメはやはり春の魚であった。大量に純米酒をあおって、静かに眠りにつく。

満開!

月見酒 & 花見酒



 翌朝まずは温泉につかり、帰ってきてから遅い朝食とする。この日も天気がよく、昨日は七分咲きかと思った桜が、いまや完全に満開である。見ただけでもわかるほど、昨日より一層のボリュームを感じさせる咲きっぷりである。ほんと来てよかった。自分が植えた我が子のような桜が精一杯頑張っている姿を、やはり見てやらないと・・・。ということで、花見第2弾「昼の部」を開始する。


 満開の桜の下でいただくのはぶっかけうどんである。まずは昨日摘んできたタラの芽を天ぷらにする。といっても私の出来る料理はたかが知れている。つまり素揚げである。でもこれでも十分に美味い。塩をパラパラと振るだけで絶品である。それと買ってきた「じゃこカツ」「アスパラ入りとうふ竹輪の天ぷら」をトッピングとして加えて、2玉のうどんを一気にすする。外での食事なのでヌードルハラスメントなんて関係ない。思いっきりズルズルと音を立ててすする。なんて美味いんだ! 鍋に顔を突っ込むような感じで、ガツガツとかっ喰らう。この鍋は、ある時はやかん、またあるときは鍋として活躍する私の相棒である。こういったうどんを作るときは、なべ、ざる、お椀の三役をすべてこなしてくれるのだ。ああ、しあわせ・・・。

特性「タラの芽アスパラちく天ジャコカツうどん」

今が満開!



 ということで、完全に命の洗濯をして、心は真っ白に洗い上がった。ところが、である。あまりにも綺麗にしすぎた結果、新年度初出勤では、ほんの些細なことでさえ私の心はストレスを感じてしまった。あまりにも綺麗にしすぎたために、普段なら見過ごすようなちっぽけなことでも気になってしまった。ああ、もう一度遊びたいよぅ・・・・。

                                                       (2018.04.04)




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