皐月天子魚は・・・・。

                                        




 「皐月天子魚(さつきあまご)は(あゆ)も敵わぬ」は、渓流釣り師ならよく聞く言い回しである。この時期は雪解けの早春に比べて水温も上がり、生息する虫類も繁殖し活発に動き回る。そしてそれらを捕食する渓流魚たちも、豊富な餌に恵まれめきめきと成長する。それにともない、冬場に黒ずんでいた魚体ははピカピカのそれへと変わっていく。もちろん食べても旨い。この時期の天子魚は、一年を通じて一番旨いとされている。それゆえこの時期になると、渓流へ足を運ぶ釣り師は後を絶たない・・・・。もちろん私もである。

 天子魚といえば私のヒミツの川である。基本的には年2回、この川へ行くことにしている。3月1日5月の土曜日である。もちろん3月1日は解禁釣行、そして5月は皐月天子魚を賞味するために。それ以外は一切行かないことにしている。種の保存のため、来年もまたその次の年もまた楽しむために。だからヒミツである。

ヒミツの川・・・・。



 早朝から行くつもりだったが、都合により11時からの釣りとなった。雲一つ無い晴天だったが、さいわい鬱蒼とした渓流なので十分釣りになるだろう。心静かに竿を出す。新緑が美しい。キラキラした木漏れ日を浴び、せせらぎの音を聞きながら優雅な一時を過ごす。この清々しい気分だけでも十分心が満たされ、もう釣れなくてもいいよ…なんて心境になれればいいのだが、まだまだ私はその達観した境地には至っていない。アタリはまだかまだかと心がはやる。そしてついに来ました!…赤ちゃんが。笑  もちろんリリースする。そのサイズが続いた後、やっとキープサイズが釣れた。キラキラとした、渓流の宝石そのものである。そばに小さな水たまりがあったので、しばしの間そこに泳がせ、じっと観察する。ほんとこの美しい姿は、いくら見ても見飽きない。きっとこの美しさに魅入られてしまった釣り師は、数え切れないに違いない。この朱点の美しさは、まさに自然が創造した芸術品である。でもシメた後は、「どうやって食べるか」にもう心は動いている。まあどうやって食べてもうまいのだが・・・。やはり私の「釣道」は、まだまだ境地に達するにはほど遠い。

飛び出した渓流の宝石



 この後順調に、適度に天子魚の引きを楽しめた。日頃の運動不足により体のあちこちが痛むが、適度な疲労感と満たされた想いが体中にあふれる。帰りは丹波一の濃厚さを売りにするラーメン屋に立ち寄り、その替え玉にはニンニクをたっぷり放り込んで、本日使ったエネルギーを補給した。

今日の一番の大物

(2019,05.24   釣りは5月11日)

 



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